電動車いすで飛行機を利用して北海道へ (事前準備編)

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はじめに

8月21日から23日の 3日間、北海道札幌市の北海道科学大学を会場に「第34回リハ工学カンファレンス IN さっぽろ」が開催されました。私自身は発表などはなかったのですが、知人に「北海道に行ってみないか ?」と誘われ、電動車いすでは初めての飛行機を利用しての旅となりました。事前の準備ができていない状態で当日を迎えてしまった上、現地でも想定していなかったトラブルもあったりで皆さんに迷惑を掛けてばかりでした。今まで準備を人に任せっきりだったなと反省しっぱなしの 3日間でした。
さて今回の北海道には往復ともに飛行機を利用しました。介助用車いすでは今までに何度も飛行機を利用していて慣れていますが、今回は初めて電動車いすでの利用でいつもと違う手続きがあったりで出発前からいろいろと準備が必要でした。そこで今回は電動車いすで飛行機を利用した際に行ったことを紹介したいと思います。

飛行機を予約するまで

どの空港から利用するか

飛行機の予約をする前にまずどの空港から出発するのかを検討しました。私の自宅からだと伊丹・関空・神戸の三つの空港があります。自宅から最も近いのは神戸空港ですが、就航している機材が小型機で私の電動車いすを預けることができません。インターネットで調べてみると私の電動車いすが搭載できるのは B767より大型であることが分かりました。近隣に大型機が就航しているのは伊丹空港しかなく、しかもANAの1日2便のみでした。朝の便だと始発近くの電車に乗らなければなりませんし、午後の便だと会場に到着するのは夜です。介助者の自宅が遠いので悩みましたが、リムジンを利用してもらえれば間に合うことが分かり、朝の便をを予約しました。帰りの便は最終便を選択しました。

チケットの種類は障害者割引か、それとも早割か

航空会社のチケットにはさまざまな種類があります。チケットをとるのに悩んだのが、障害者割引を利用するか早割を利用するかということでした。障害者割引はチケットの変更やキャンセルができますが、早割と比べると片道数千円高くなり、介助者と往復する場合に 20000円以上の差にになります。さすがにこの差は大きいので早割で予約をすることにしました。予約する際に一旦振込期限を過ぎてしまい、再度予約を取り直しと 4000円くらい安くなっていました。早割のチケットは残席数に応じて料金が変動するのでこのようなこともあるんですね。「もう何日か待つともっと下がるかな ?」と一瞬思いましたが、安くなる保証はないですし、売り切れてしまっては元も子もないのでこの時点で料金を振り込みました。チケットの予約から振り込みの期限まで 2日間ほどしかないので注意が必要です。

出発日までに行ったこと

電動車いすを利用することを航空会社に連絡

ANAのホームページから「歩行状況のチェックシート」をダウンロードして、必要事項を記入後サポートセンターに連絡しました。ちょうど受付時間内だったのですぐに連絡が入り、電動車いすの種類や希望するサポートを伝えました。私が希望したサポート内容は「車いすから座席への移動」と「サポートベルト」の貸出でした。私の電動車いすのサイズが大きいので「搭載できるかどうか確認してから連絡します」とのことでしたが、翌日「大丈夫です」と連絡がありました。ANAのホームページに貨物室のサイズの目安が載っていたので掲載します。

貨物室のサイズ(目安)

機種高さ奥行き
773/772/789/78P/76P149 cm140 cm142 cm
321/32092 cm140 cm143 cm
738/73P/73X85 cm121 cm
Q4A149 cm127 cm
CR762 cm105 cm

私の電動車いすのサイズを測ってみると、長さ100cm、高さ135cm、幅65cm、重量174kgでした(重量はカタログを参照)。なのでボーイング767以上でなければ預け入れることができません。

利用する予定の電車のスロープ手配を行う

航空会社に電動車いす利用の連絡・手続きを済ませた後は空港までのアクセスについての準備です。日中であれば駅員がいるので問題なのですが、早朝は駅員がいない可能性もあるので事前にスロープの手配について問い合わせてみることにしました。とりあえず最寄駅から駅長室のある神戸三宮駅に行きました。乗車する時に駅員さんに聞いてみると、やはり利用しようとしている時間帯には駅員はいないそうです。
神戸三宮駅に到着後、東口のサービスセンターで利用したい電車の時間を伝え、スロープの手配をしてもらいました。希望の電車が利用できるかどうか不安でしたが、無事対応してもらい一安心。事前に準備する必要のある手続きが終わり、あとは当日を迎えるだけです。

電動車いすで飛行機を利用するには準備が必要、でも思っていたよりも簡単だった

介助用車いすを使用して飛行機を利用している時と比べると、電動車いすは事前の手続きが多くありました。特にバッテリーの種類については、車いすの大きさ以上にいろいろと訊かれました。ちなみに私の電動車いすは非防漏型というもので自動車のバッテリーと同じタイプで、このバッテリーの場合は貨物室で直立で搭載できる場合はバッテリーを外す必要はありません。

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201412/4.html

また車いすのブレーカーの切り方やブレーキの解除方法について、私が利用しているペルモビールではホームページに機種別に詳しく書かれていたので、あらかじめ印刷して空港にも持参したので確認が比較的スムーズに行えました。

電動車いすで飛行機をご利用の際には(各航空会社様へ) – ペルモビール株式会社
スウェーデン生まれの車いすメーカー”ペルモビール”

事前に準備を十分に行えたかどうかわかりませんが、無事電動車いすでの航空機利用の手続きが完了しました。次回は実際に航空機を利用した的に起きた出来事について書こうと思います。

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