受傷部位と直後の処置

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今回は私の受傷部位と直後に行われた処置について書いていこうと思います。

もちろんそのころは私の意識は全く無いので、記憶は全くありません。

なので後で聞いた事だけしか書くことができません。

身元の確定まで

病院に搬送された時にまず問題になったのが、「搬送されたのは誰か?」ということでした。

当時は携帯電話を持っていなかったので、所持品の中から身元を特定しなければなりません。

図書館の利用カードや生徒手帳は入っていたと思いますが、搬送されたのが日曜日の夕方だったので問い合わせることができません。

たまたま財布の中に以前通っていたテニススクールの会員証が入っていて、テニススクール経由で身元が判明したそうです。

受傷部位について

私の受傷部位は頸髄のC1・C2という部分です。

頸髄にはC1~C7まであり、損傷した部位によって麻痺の程度が変わってきます。

C3以上の場合は横隔膜が麻痺するので人工呼吸器が必要になります。

C1・C2については専門書にも記載されていないことも多いです。

自発呼吸ができないため病院に搬送される前に亡くなる方も多いのだと思います。

そう考えると今こうしていられることは本当に「運が良かった」のでしょう。

受傷直後に行われた処置

頸椎の後方固定

搬送直後に行われたのは「ハローベスト」という首を固定する器具を取り付けたそうです。

首を固定するために頭蓋骨にビンを打つという想像するだけで痛くなりそうもな事を行うそうです。もちろん私自身は意識がなかったので記憶にはありません。

その後10月5日に頸椎の後方固定手術を行いました。人が首を左右に動かす時にはC1・C2が大きな役割を果たしますが、私の場合はこの部分を固定しているため首を左右に動かす時に動きに制限がかかります。

呼吸器(気管切開)

受傷部位がC1・C2で自発呼吸ができないため、入院直後から呼吸器が必要でした。

最初は気管挿管でしたが、呼吸器が常設になることを前提に気管切開に切り替わりました。

切り替わり時に気管挿管を外す必要がありますが、意識のない私は反射的に気管挿管のチューブを噛んで離さなかったらしく、何とか外した時に前歯が折れてしまいました。

運の悪いことに病院には歯科がなく、応急処置で接着剤でつけてみたもののもちろんうまくいくわけがなく、前歯が 1本ない状態になりました。

実は前歯は乳歯の時にも 2本失っていて、どうやら私には前歯は縁がないものだったみたいです。

胃瘻の設置

意識もない状態でも栄養を摂取する必要はあります。

そのために胃瘻の設置を行いました。

胃瘻の設置自体はそれほど難しい手術ではありませんが、チューブの取り付けが甘く、流動食が漏れ腹膜炎を起こす羽目になったそうです。

私の腹にはその時の跡が縦にくっきりと残っています。

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