はじめに
私が頸髄損傷になってから始めたスポーツにダイビングがあります。
約10年以上前からはじめて、ライセンスを取得しています。
ここ数年は年に1回沖縄の離島へ潜りに行っています。
沖縄の青い海は魚の種類も多く海水温も高いので、体温調節が難しい頚損者にも最適な環境です。
今年も7月初めに宮古島を訪れたのですが、出発前日に突如発生した台風の影響で船が出せず潜る事が出来ませんでした。
残念ではありましたが、自然が相手のスポーツなのでこれは仕方ないです。
海には入れなかったものの台風本体からは距離があり、天気は良くて島内を散策できたのは幸いでした。
宮古島の移動はレンタカーとタクシーが主流ですが、路線バスを利用するという方法もあります。
今回実際に路線バスを利用する機会があったので宮古島の路線バスについて書こうと思います。
宮古島の路線バスの概要
宮古島には協栄・共和・八千代の3つのバス事業者があります。
バスの車両のバリアフリー化は進んでいて、ワゴンタイプの「くるりんバス」以外は車いすでも利用可能みたいです。
3社のうち宮古島空港に乗り入れるのは宮古協栄バスの新里宮国線のみです。
どの路線もバスの本数が非常に少ないのであらかじめ時刻を調べないと利用できません。
空港までバスを実際に利用
路線バスを利用したのは帰りの宮古島空港までです。
インターネットで検索しても情報がなかったので、利用する前にバス会社に問い合わせてみて車いすでも利用可能だと確認しました。
ホテルの近くにもバス停がありましたが、30分以上時間があったので平良港まで行くことにしました。
平良港は各バス路線の交通結節点になっていて、ここで各バス路線の乗り継ぎが短時間でできるようになっています。
宮古島市街地・島内は宮古協栄バス、池間島方面は八千代バス、伊良部島方面は協和バスが運行しているようです。
空港まで私が利用したのは宮古協栄バスの新里宮国線。
ノンステップバス車両で車いすでも問題なく乗車できました。
とても独特な宮古島の路線バス
運転手さんに「空港まで行きたい」と伝えバスに乗車。
乗車したときにはほかの乗客は前から乗っていたおばあさんだけ。
座席を折り畳んで車いすスペースをつくることもなく、通路に車いすを止めたままバスが出発しました。
車内には普通はあるはずの運賃表などはなく料金が分かりません。
走り始めてからしばらくたってあることに気付きました。
それは車内放送が全く無いということです。
ただひたすらバスは市街地を走り続けます。
途中の停留所で全く停車することなく進むので「本当に止まるだろうか?」とだんだん不安になってきましたが、無事空港でバスは停車しました。
空港ターミナル建物の入口前にバス停があり、ターミナルビルへの移動距離はほとんどありませんでした。
乗車料金を支払うとき、「そこそこ距離があったからだいたい一人500円くらいかな?」と思ってました。
予想通り運転手さんからは「570 円です」といわれたので3人分の1710円を支払おうとすると、「3人で570 円です」とのこと。
タクシーで空港から市街地まで行くと1000円以上かかるので、路線バスはかなり安いです。
本数が少ないのがネック
市街地から安価で空港へ行くことができ、タクシーと違って車椅子を分解しないで利用できる路線バスは車椅子ユーザーにとって利用しやすい交通手段だと思います。
ただせっかくの路線バスも1日4本しかない現状では利用しづらく、なかなか選択肢に入れることが難しいのは残念です。
1時間に4本以上ある石垣島ほどまでは求めませんが、せめて1時間に1本バスがあれば大分違うのですが…。
タクシーとの競合等で難しいのかもしれませんが、ここ数年で宮古島の観光客数はどんどん増加しているので、バスの増便を検討してもよいのかなと思いました。
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